【授業紹介】乳児さんが夢中になれるおもちゃとは?「保育実習指導Ⅰ」で多機能玩具を製作
保育の現場で子どもたちが手にするおもちゃ。
「楽しそう」「かわいい」ことはもちろん大切ですが、保育者を目指す学生たちは、その先にある子どもの発達や興味、安全性、遊びの広がりまで考えながら製作します。
今回は、加藤由美先生の「保育実習指導Ⅰ」の授業から、学生が製作した乳児向けのおもちゃをご紹介します。

一つのおもちゃから、いろいろな遊びが生まれるように
今回ご紹介するのは、小笠原くんが製作した「多機能玩具」です。
製作の出発点になったのは、
「一つの玩具から、さまざまな遊びを楽しめるものを作りたい」
という思いでした。
乳児期の子どもたちは、おもちゃを決められた方法だけで遊ぶわけではありません。
見る、触る、聞く、握る、引っ張る、回す――。
さまざまな動きや感覚を通して、おもちゃと関わっていきます。
そこで小笠原くんは、一つのおもちゃの中に「回す」「音を鳴らす」「触る」「押す」「引っ張る」といった複数の遊びを取り入れました。
遊び方を一つに決めるのではなく、子ども一人ひとりが興味をもったところに自分から触れ、それぞれの遊び方を見つけられるようにすることを大切にしています。
0~1歳児が使う姿を想像して
製作で特に大切にしたのが、安全性です。
主に0~1歳児が遊ぶことを想定し、実際に子どもが触ったり、握ったり、引っ張ったりする姿を考えながら作りました。
本体には段ボール、支柱部分には紙パックを使用しています。
力が加わっても壊れにくいよう、段ボールの内部には切った段ボールを隙間なく詰めて補強しました。
また、ペットボトルキャップを使ったリングは、ギザギザした部分で肌を傷つけることがないよう、テープを二重、必要な部分には三重に巻いて保護しています。
左右に取り付けた「引っ張り遊び」の紐も、小さな手で握りやすいリング状に。
同時に、紐が首などに巻き付く事故につながらないよう、長さにも配慮しました。
「子どもたちが実際に使う場面を想定して、子ども目線になって作る」
そこには、保育を学ぶ学生ならではの視点があります。
「触ってみたい!」を引き出す仕掛けも
上段には、子どもたちが興味をもち、自分から「触ってみたい」「回してみたい」と思えるような大きなリングを設置。
小さな木製リングは、回すだけでなく、リング同士がぶつかることで音も楽しめます。
前面には、さまざまな素材に触れられる感触遊びも取り入れました。
ふわふわとした毛足のある素材や、指で押すとへこみ、再び元の形に戻るシリコン素材など、それぞれ異なる感触を楽しめるよう工夫しています。
支柱部分の立体的な星も、実は飾りだけではありません。
押すとへこみ、また元に戻る仕掛けになっていて、ここでも「触る」楽しさを感じられるようになっています。
一つの作品の中に、学生が考えた小さな工夫がたくさん詰まっています。
作って終わりではなく、実際の保育へ
小笠原くんは、このおもちゃについて、
今後の保育実習や就職した際に、一つの遊びの環境として使用していきたいです!
と話してくれました。
授業の中で作品を完成させることだけが目的ではありません。
「このおもちゃを子どもが見たら、どこに興味をもつだろう?」
「どんなふうに触るだろう?」
「安全に遊ぶためには、どんな工夫が必要だろう?」
実際の子どもの姿を想像しながら考え、作り、そして保育実習や将来の保育現場へつなげていく。
おもちゃ作りも、保育者になるための大切な学びの一つです。
これから実際の子どもたちとの関わりの中で、この「多機能玩具」からどんな遊びが生まれるのでしょうか。
楽しみですね。
















